一定の金額までなら運転免許証だけで利用することが出来るカードローン。
ネットからの申込みはもちろん、自動契約機で1時間もかからないうちに利用することも出来るので非常に手軽。自分もお金が足りなくなりそうな時に利用してみようかな、と考えている方もいるのではないでしょうか。
確かにカードローンは非常に魅力的かつ便利ですが、メリットと言える面だけ見ていると、思わぬ落とし穴にハマってしまう可能性があります。
魅力的だからこそ、デメリットもしっかりとあるのがカードローン。今回は「カードローンのデメリット」について徹底的に掘り下げていきたいと思います。
最初のカードローンのデメリットは、やはり「金利」でしょう。
もちろんお金を「借りている」のですから、色をつけて返さなければならない…というのは納得できるところかと思います。
しかしきちんとカードローンの金利や利息について知っておかないと、思わぬことになるかもしれません。
消費者金融系のカードローンを利用する場合、適用される金利の多くは18%程度、銀行系のカードローンを利用する場合の適用金利は15%程度です。
グレーゾーン金利が撤廃される前は20%を超えることも普通でしたので、それに比べると非常に金利は下がったように感じられます。
とはいえ、それでも決して金利は「低い」とは言えません。
よく「低金利のカードローン」と紹介される商品もありますが、あくまで他と比較して金利が低い程度のもの…と考えてもいいかもしれません。
仮に18%と15%の金利で20万円を借り、毎月5千円ずつ返済した場合の利息の差は以下のようになります。
金利が18%の場合 | 金利が15%の場合 | |
---|---|---|
返済総額 | 304,980円 | 277,250円 |
利息額 | 104,980円 | 77,250円 |
金利で言えばたった3%の差ですが、2万円以上も支払う利息に差があります。また、借りたお金の半分くらいの利息を支払うことになるという事実もわかります。
カードローンのウリ文句のひとつに「毎月の返済額が低いので負担が少ない」があります。
確かにお金が必要だから(足りないから)借りているのに、毎月の返済額が非常に高ければ意味がない話なので理にかなっています。
あまり収入が多くない人でもムリをせずに返済できる、これがカードローンの魅力・メリットのひとつといっても過言ではありません。
しかし毎月の返済額が少ないということは、それだけ長期間返済をしなければならないということです。
利息は日割りで計算されますから、返済日が1日伸びるごとに利息が加算されていきます。
こちらも、20万円を金利18%で借り、返済額を毎月5千円の場合と1万円の場合で比較してみたいと思います。
返済額が5千円の場合 | 返済額が1万円の場合 | |
---|---|---|
返済総額 | 304,980円 | 238,870円 |
利息額 | 104,980円 | 38,870円 |
返済回数 | 61回 | 24回 |
利息額に大きく差が出るのはもちろんですが、注目していただきたいのはその返済回数です。毎月5千円を返済している場合、その回数はなんと61回。5年以上も20万円の返済に費やすことになります。
毎月1万円の返済であっても24回、まる2年かかる計算ですよね。気軽に借りられるけれど、返済するまでに非常に時間がかかるのは大きなデメリットといってもいいのではないでしょうか?
これはカードローンに限った話ではないですが、お金を借りた当時は「これくらいの金額なら問題なく完済までいけるだろう」と思っていても、事情が変わってしまうことがあります。
例えば転職によって収入が激減してしまったり、結婚することになって仕事を辞めたり…。
返済が滞ってしまうと、次のトピックにて詳しく解説します「信用情報」にその旨が記載されることになってしまい、お金に関して不利な立場になってしまうかもしれません。
親や友人などに助けてもらうことが出来ればいいですが、なかなか自分が借金しているなんて言い難いもの。
そうなると無理やりお金を借りて、借りてはそのお金を返済に充てる…なんて生活になってしまう可能性もゼロとは言えません。
最終的には自己破産などの債務整理を行わなければならない可能性を秘めていることを忘れてはいけません。
カードローンの2つ目のデメリットとして挙げられるのが「信用情報」です。
とはいえ、カードローンを利用することが信用情報にとってすべてデメリットになるわけではありませんので、その点は安心していただければと思います。
ただ、カードローンの使い方によっては将来お金を借りることができなくなったり、いい条件で利用できない可能性が出てきますのでしっかりとその点についても解説していきたいと思います。
世の中には様々な情報があります。住所や名前といった「個人情報」はみなさんご存知のことだと思いますが、お金にまつわる情報「信用情報」というものがあります。
信用情報の中身を細かく言いますと、
となります。平たく言えばカードローンを申し込むときに記入するような情報に加えて、実際どのようにお金を借りているか、返済しているかなどを細かく記録したもの…と思っていただければOKです。
銀行などのお金を取り扱う機関や、消費者金融やクレジットカード会社などのお金を貸したりする会社は、必ず審査の際にこの「信用情報」をチェックします。
信用情報は日本に3つある「個人信用情報機関」が管理しており、この3つの機関で情報を共有しています。
つまり、消費者金融の「アコム」のカードローンを利用中に「みずほ銀行カードローン」を申し込んだ場合、みずほ銀行は審査の中で信用情報をチェックし、アコムでいくらくらいお金を借りて、毎月どれくらいの金額を返済しているのかもチェック出来るわけです。
カードローンの審査に通るために気をつけておきたいポイントのひとつとして、「他社ですでにお金を借りている場合は正直に記載する」と言われていますが、ウソをついても信用情報で利用しているかどうかがわかってしまうため、ウソをついてもムダということなんですね。
もし現在カードローンを利用していて、問題なく返済できていればそれはとても素晴らしいことです。
しかしちょっと他のことでお金を使いすぎて返済ができなくなってしまった…、つまり延滞してしまった場合、それが1日2日であったり、最初の1回2回くらいであればまだ大丈夫ですが、常習化したり、延滞期間が3ヶ月以上となった場合は大きな問題となります。
どういった問題になるかというと、信用情報に「延滞」という事故(異動)情報が登録されます。いわゆる「ブラック属性」と言われるもので、この状態では新規の借り入れが停止されるだけでなく
なども起こる可能性が高いです。
延滞の場合は、延滞が解消されるまではこの状態がずっと続きます。ごまかして借りようと思っても信用情報にしっかりと載っていますからもちろんムリです。
ずっと延滞していたカードローンをやっと返済し、延滞状態が解消されたとしましょう。しかしそれで今までと同じようにカードローンやクレジットカードの利用が出来るわけではありません。
延滞が解消されてから3年~5年程度は「この人はお金を返しませんでした」という情報が信用情報に登録されたままになるんです。
つまり、一度延滞してしまうとそれが解消されてからも一定期間は「ブラック属性」の状態のままなんです!
これは延滞だけでなく、「自己破産」や「個人再生」「任意整理」といった、債務整理を行っても同じです。
これらの行為を行った場合、最高で10年間はお金を借りることやクレジットカードを新規で作成することは出来ません。
しかも、その期間が終了したとしても今度は「スーパーホワイト属性」になってしまう、逆に借りにくくなる可能性も秘めています。
これは、一度ブラック属性だった人がその情報が消えるまでの期間が最高10年間と長いため、クレジットカードなどの利用履歴が全くない=過去に金融トラブルを起こした可能性が高いと判断されやすく、信用情報の点から見て敬遠されやすい状態のことを言います。
クレジットヒストリーなどの情報が全くないと単純に現金主義なのか過去ブラックだったのか判断をつけられないため、こういうことが起こるようです。
しかもカードローンの問題だけではありません。住宅ローンや車のローンなどもブラック属性だと利用することが出来ません。
若い頃についつい若気の至りで延滞してブラック属性になってしまった人が結婚して、いざ住宅ローンを利用しよう…と思った時にブラック属性でどこからも借りられない、というのはよくある話です。
もちろんきちんと返済していれば問題はありませんが、仮にブラック属性となってしまった場合「今はよくても将来まで影響が大きく続く」ことはデメリットといってもいいでしょう。
信用情報の、カードローンに関するデメリットと言われる点ばかりを挙げてきましたが、カードローンを利用する上でプラスに働くこともあるのが信用情報です。
特にカードローンの場合、複数社からの借り入れはリスクが高いためあまり好まれていませんが、既に借りているところの返済状況が良好であれば、うちも貸してもリスクは低いだろうと判断されるわけですね。
場合によっては住宅ローンの審査でもプラスに働くこともあるようです。
主なデメリットは「返済額(利息)」と「信用情報(ブラック属性になった場合)」でしたが、他にもデメリットと言える点はあります。
とはいえこれまで紹介してきました2つに比べるとかなり重要!…というわけではないので、小さいものをまとめたものとなりますが知っていて損はないデメリットです。
「とりあえずカードローンを使ってみよう」と思っている方には特に知ってほしいことを集めました。
消費者金融のカードローンとクレジットカード。一見すると全く関係がないように思えますが、実はちょっと関係があるんです。
クレジットカードには「ショッピング枠」と「キャッシング枠」があるのはご存知でしょうか。前者のショッピング枠はクレジットカードで買い物をするときに使われる枠で、後者は海外キャッシングやATMから現金を引出す(借りる)時に使われる枠のことです。
この「キャッシング枠」と消費者金融のカードローンは、実は「総量規制」という大きな枠の中に数えられるものなんです。
総量規制とはお金を借り過ぎないように作られた法律で、「年収の3分の1を超える金額を(業者側は)貸してはならない」という決まりです。これを破ると罰則がつくので、業者側は遵守しています。
仮に年収が150万円の場合、総量規制に当てはめると50万円となります。消費者金融系カードローンで30万円の利用限度額で契約した場合、残りは20万円となります。
既に持っているクレジットカードにキャッシング枠が20万円分あった場合、次に新しくクレジットカードを作る際にキャッシング枠を設けようと思っても総量規制上限いっぱいのため、クレジットカードを作れない(あるいはショッピング枠のみ)んです。
実際利用していなくても契約した金額は既に借りているのと同じ扱いなので、いらないキャッシング枠やカードローンは解約する必要があります。
ただしあくまで可能性であり、つけられない可能性のほうが高いでしょう。
お金を借りることはない!という方であっても、こればっかりはお金を借りるしかない…というケースが「住宅ローン」ではないでしょうか。中には現金で購入する(建てる)方もいると思いますが、なかなか多くないですよね。
もちろん住宅ローンの審査にも先ほど説明しました「信用情報」が大きく関わってきます。現在借り入れがあるのかどうか、借り入れがある場合返済は滞っていないかなどのチェックがなされます。
その際にカードローンの利用があり、返済が滞っているなどのマイナスな履歴があればもちろんですが、利用をしているだけでも住宅ローンの審査では不利になってしまう可能性があります。
これはそれぞれの銀行などの金融機関によって審査基準が違うため一概には言えないのですが、カードローンを利用する(契約する)ことで利用できる幅が狭まってしまう可能性がある、ということは知った上で利用を考える方がいいかと思います。
ただ、カードローンを利用していてもきちんと返済しているといったプラスの履歴が残っていれば住宅ローンの審査の上でプラスになる可能性もあります。特に利用しているカードローンと申し込んだ住宅ローンの金融機関が同じ場合は大きな審査材料になることが考えられますね。
現実的に「お金を借りられなくなる」ということであればまだいいのかもしれません。しかしメンタル的にもカードローンが悪影響を与えてしまうこともあります。
カードローンでお金を借りることが出来ると、「簡単にお金って手に入るんだ」と思ってしまう場合があります。
本来は借りているお金であり返済しなければならないのですが、つい「自分で好きに出来るお金が増えた」と思ってしまうんですね。
そして返済が出来ずに別の会社からお金を借りる…という流れで多重債務者となってしまう人は非常に多いんです。
1つの会社から借りている金額は少なくても、返済のために別の会社から借りて、またその会社で借りたお金を返済するために…と、「返済するためにお金を借りる」という状況となってしまい、雪だるま式に借金が膨らんでしまい、最終的に100万円を超える借金を作ってしまうことも。
元々返済できない借金が膨れ上がって返済が出来るわけがありません。
そうなるとヤミ金に手を出してしまうか、自己破産などの債務整理を行うかしかありません(ヤミ金から借りても最終的に自己破産を選択する方も多いですが)。
「お金が足りなくなったら借りればいい」「お金を手に入れるなんて簡単」という思考になってしまうとなかなかそこから抜け出すことが出来ないこともあります。あくまでも自分は借りているだけで返さなければならないことを忘れないようにしたいものです。
様々なカードローン利用の際のデメリットについて解説してきましたが、「それでもお金を借りたい!」と思う方もいるでしょう。
やっぱり自分だけではどうにもならない、急な出費に間に合わないというケースはありますよね。
もちろんそんなときはカードローンを利用するのは手段のひとつです。ただし、どうせお金を借りるのであればデメリットはできるだけ回避したいですよね。
最後は、カードローンを利用する際に出来るだけデメリットを回避するために気をつけておきたいポイントを解説していきます。
基本中の基本、と言えるところですが…。ついつい人間欲がでて「もしかしたら他に使うかもしれないから、もうちょっと多めに借りておこうかな」なんて思っちゃうことありますよね。
しかし、「もしかしたら使うかも」という気持ちで多めの利用限度額で希望してしまうと、ムダ遣いが増える可能性がぐっと高くなります。
もちろん返済できる範囲であればいいですが、ちょっと借りすぎてしまった、なんてことになればお金を借りたことが逆に自分を苦しめる結果となってしまいます。
本当に自分に必要な金額だけを借りるようにすればムダ遣いも防げますし、返済計画も立てやすく負担を減らすことが出来ます。
「でもついつい借りすぎてしまいそう」と心配な方は、「ノーローン」で借りるのがオススメ。
ノーローンは無利息期間が7日間と、他の無利息期間サービスがあるカードローンに比べると短いのですがその代わり「完済月の翌月以降の最初の借り入れ日の翌日からまた7日間無利息」という他にはないサービスがあります。
完済して、次にまたお得に借りよう!と考えるようにすれば借り過ぎも防げるのではないでしょうか。
大手のカードローンであれば、たいていの場合ホームページに「返済シミュレーション(シミュレーター)」が設置されています。
これはとても重要で、自分が借りたお金を
という2つの視点からチェックすることが出来ます。そして、毎月5千円程度の返済を考えていた場合、借入金額にもよりますが自分が思うよりも完済までに長い時間がかかることに驚くのではないでしょうか?
返済シミュレーションをすることで、元金に加えてどれくらいの利息を支払わなければならないのかもわかります。
「これだけ利息を払わないといけないなら、ちょっと借りる金額は抑えめにしよう」「ボーナスが入ったら繰り上げ返済を利用してできるだけ負担を減らそう」などの計画をしっかりと立てることが出来ますので、失敗する可能性をぐっと減らせます。
カードローンを継続的に利用するのであれば別ですが、「この時だけお金を借りたい」という場合は契約したカードローンをさっくり解約してしまいましょう。
「完済すれば終わり」と思ってしまいがちなのですがカードローンは継続的な借り入れ・返済が可能なため、信用情報などに問題がなければ会社によって1~3年のスパンで自動更新されます。
カードローンを契約したまま放置していたことで、後々のクレジットカードの新規作成やローンの審査に影響があったらたまったもんではありません。
断捨離と同じで、「もう利用しない」と思ったらきっぱりと解約してしまうことをおすすめします。
カードローンは手軽にお金を借りることが出来るという点では、本当に便利です。
上手に利用すればちょっと厳しい給料日前もラクラク乗り切ることが出来ますし、お金の使い方の幅が広がります。ずっと我慢していた習い事や勉強などを出来るキッカケにもなりますね。
しかし、カードローンのいい面だけを見ていては、知らない間にカードローンのデメリットに飲まれてしまう可能性もあります。
すぐにわかる「金利」というだけでなく、精神的な部分や、長期的に影響を与えるものである…ということを知っておかなければなりません。
お金を借りられる、それは非常に魅力的なものなのでとりあえず飛びついてしまう、ということもあるかもしれません。
しかし甘い話には罠がある…なんてよく聞きますよね。きっちりとデメリットを知った上で、カードローンに使われるのではなく使いこなすような意識を持つことが大切です。
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