お金を借りるといって思い浮かぶのは、サラ金(消費者金融)や銀行のカードローンが一般的ではないでしょうか。種類も多いですし、金利も昔に比べたらぐっと低くなって借りやすくなりましたよね。
しかし、意外な穴場として実は今「ろうきん」のカードローンがアツいんです。ろうきんはあまり耳慣れない方もいるかもしれませんが、もちろん怪しい機関ではありません。きちんとした機関なので安心ですし、その上他のカードローンに比べるとかな~りオトクに利用することが出来るんです!
とはいえいくら安全といっても、知らないと「本当に大丈夫?」と不安になってしまいますよね。そこで今回はそんな「ろうきん」について、どんな機関なの?、どんなカードローンが利用できるの?などなど、しっかりと解明しちゃいます!
ろうきんとは、「全国労働金庫協会」の略称です。労働組合や生活協同組合(生協)など、働いている人たちが会員となり、働いている人たちを助ける組織として設立されたものです。非営利組織ですので銀行とは違い、信用金庫に近いものとなっています。
基本的な利用対象は、ろうきんの会員である各労働組合の人や一般の働いている人です。地方銀行と同じように、ろうきんの営業エリア内に住んでいるまたは勤めている人が対象です。
あまり耳慣れないろうきんですが、実は日本全国にしっかりとあるんです。地域の分かれ方はなかなか特殊で、
と、東海地方は結構細かく分かれている印象ですね。かならず住んでいるところにろうきんはありますので、これから気をつけて見てみると、意外なところで発見するかもしれません!?
さて、ろうきんがどんな組織なのかわかったかと思います。預金などの銀行に近い業務を行っているろうきんですが、いわゆるサラ金のようなカードローンやキャッシングに近い商品もろうきんは用意しているんです。それがろうきんの「マイプラン」です!
ろうきんのカードローン「マイプラン」の特徴は、なんといっても金利が低いことにあります。それでいて利用限度額も余裕たっぷりなので、ある程度のまとまった額を借りたい場合でも安心なんです。
どれくらい低いのか、そして利用限度額に余裕があるのか銀行カードローンの代表として「三井住友銀行カードローン」と比較してみましょう。
種類 | 金利 | 限度額 |
---|---|---|
三井住友銀行 | 4.0%~14.5% | 800万円 |
中央ろうきん | 団体会員の構成員: 3.875%~7.075% 生協会員の組合員 上記に当てはまらない |
団体会員の構成員:500万円 その他:100万円 |
近畿ろうきん | 6.150%~8.950% | 団体会員の構成員: 300万円 生協会員の組合員 上記に当てはまらない |
長野ろうきん | 会員労働組合加入の組合員: 2.7%~4.7% 一般労働者: |
最高300万円 |
いかがでしょうか、大手の銀行のカードローンと比較してもかなり金利が低いことがわかるのではないでしょうか。ろうきんの最低金利は後述します「金利引き下げ制度」を加味したものになっていますが、それでもかなりの低金利ですよね。
上記の表で「団体会員の構成員」など、あまり普段は耳慣れない、見慣れない単語が多く記載されているかと思います。そこで、簡単ですがその違いをまとめてみました。
■団体会員の構成員
その地域の労働金庫に出資し、加入している労働組合、国家公務員や地方公務員などの団体などの構成員となる方です。自身が所属している労働組合が加入しているかどうかは所属労働組合等に問い合わせることでわかります。
■生協組合員
その地域の労働金庫に出資し、加入している生活協同組合の組合員の方、及び家族の方です。
■一般労働者、勤労者
上記2種類の組合員以外の方で、ろうきんの営業エリアに住んでいるまたは勤務されている方です。
上記の表を見て、「なんでろうきんが何個も?」と思われた方もいると思います。そうなんです、基本的に大きな組織(銀行など)であれば、どこの支店でカードローンを申し込んでも金利が変動することは基本的にありませんよね。この店舗なら最高金利は15%ですが、この店舗で申し込むと最高金利は14%です!といったことはありません。
しかし、ろうきんに関しては同じ「マイプラン」であってもその地域によっていろいろ違いがあるんです。
主にろうきんの「マイプラン」で違う点は
となります。同じ名前であっても結構条件が違うものもあり、地域差がよく出ている商品と言えるでしょう。
逆に、「マイプラン」で共通している点は
こちらになります。金利が低く、手数料が無料いう利便性も低金利も実現している非常にクオリティの高い商品と言えますね。
次は、マイプランの特徴である「金利引き下げ制度」についてご紹介していきますね。
金利引き下げ制度は銀行のカードローンにも適用しているものが多いのですが、ろうきんの他のサービスを利用していることでカードローンの金利が引き下げられる(優遇される)というサービスです。
中央ろうきんの場合、金利引き下げ制度は以下のようになっています。
金利引き下げ項目 | 金利引き下げ |
---|---|
給与振込指定 | 1.5% |
公共料金自動支払い(2種目以上) | 0.3% |
年金振込指定 | 1.5% |
一般財形・エース預金 | 0.3% |
財形年金・年金受取エース預金・財形住宅 | 0.6% |
不動産担保ローン・住宅金融支援機構・ フラット35・年金・財形融資 |
0.6% |
インターネット/モバイルバンキング | 0.6% |
Web通帳 (無通帳型・ステートメント不発行型) |
0.6% |
労金UCカード | 0.3% |
若年者引下げ(30歳未満) | 0.6% |
非常に項目がこまかく、またインターネット・モバイルバンキングやWEB通帳など、利用すれば便利なサービスを利用するだけであっても金利の引き下げをしてくれるのは嬉しいポイントではないでしょうか。中央ろうきんの場合、この引き下げ制度の条件をすべて満たしていれば、なんと「3.2%」も金利が引き下げられます。
先ほどの金利の表でいいますと、団体の構成員の場合は3.2%前後で利用が可能ということになりますね。一般の勤労者の方でも5%ちょっとです。
近畿ろうきんの場合は
金利引き下げ項目 | 金利引き下げ |
---|---|
給与振込指定 | 0.5% |
公共料金自動支払い | 0.2% |
年金振込指定 | 0.2% |
一般財形・エース預金 | 0.3% |
財形住宅、財形年金またはゆうゆう年金50 | 0.3% |
住宅ローンまたは 近畿ろうきん扱いの住宅金融支援機構 (旧・住宅金融公庫)融資 |
0.3% |
住宅ローン | 0.3% |
インターネットバンキング | 0.5% |
Web通帳 | 0.2% |
ろうきんUCカード | 0.2% |
極度額50万円以上 | 0.2% |
で、合計2.4%の金利引き下げになります。
長野ろうきんの場合は
金利引き下げ項目 | 金利引き下げ |
---|---|
住宅ローン | 1.0% |
給与振込み | 1.0% |
と、数は少ないですが2.0%の引き下げと、こういう点に関してもそれぞれの地域のろうきんで差があることがわかります。
ここからは、金利だけでなく借り入れや返済の利便性の話もしていきたいと思います。
マイプランはカードローンですので、利用限度額の範囲内であれば借り入れと返済を自由に行うことが出来ます。マイプランにおいて利用できる借り入れ方法は
です。インターネットバンキングについては利用の申し込みを別途していなければいけませんのでご注意下さい。
基本的にろうきんのATM以外は利用手数料がかかります。しかし、ろうきんのマイプランの場合はこの利用手数料もなんとキャッシュバック!実質利用手数料0円で利用できるんです。
ちょっとお金が足りないときに1万円くらいを何回も引き出すような使い方をしている場合、10回引き出すだけでも利用手数料で1000円かかってしまいます。1回は安くても、何回も…となると、意外とバカに出来ないのが利用手数料なんですよね。
それがキャッシュバックで実質0円なら、手数料のことを考えずに好きなタイミングで利用できますよね!
借り入れと合わせて返済についてもご紹介します。
返済は基本的にマイプランを利用しているろうきんの預金口座から毎月引き落とす形での返済となります。給与振込みをろうきんで利用すれば金利も下がるので合わせてオトクですよね。
また、ボーナス時のみ多めの返済や繰り上げ返済をすることも可能です。繰り上げ返済はATMからでもインターネットバンキングからでも可能。どちらも利用手数料はもちろん無料です。
定例返済額はある程度どのろうきんでも共通しており、
利用限度額 | 毎月返済額 |
---|---|
~30万円 | 5000円 |
~50万円 | 10000円 |
~70万円 | 12000円 |
~80万円 | 13000円 |
~100万円 | 15000円 |
のように、残高ではなく利用限度額によって変動しますので、10万円しか借りていなくても利用限度額が100万円の場合、毎月の返済は15000円となります。利用残高で毎月の返済額が変わるわけではないので注意してくださいね!
マイプランは低金利で便利!ということはここまででしっかりと伝わったかと思います!ぜひ使ってみたい!と思った方もいるのではないでしょうか?そうなるとマイプランを利用するための条件…ここは気になるところですよね。
そんな気になるマイプランの利用条件は、以下になります。(中央ろうきん、近畿ろうきんをベースにしています)
サラ金などのカードローンと違うところがいくつかありますね。
一般的な銀行や消費者金融のカードローンでは20歳以上なのでお金が必要だけど借りることが出来なかった…という方にとっては朗報ではないでしょうか。ちなみにアルバイトやパートの方であっても、年収と勤続年数の条件を満たしていれば申し込むことが可能です。
注意点として、未成年の方が申し込む場合は親権者の同意書が必要になります。親に内緒で…ということは出来ません。
勤続年数も他のカードローンではあまり見られない条件です。しかしながら、転職したてなど勤続年数が長くない場合は年収が安定しないと判断されて審査の面でも不利になりがちです。こちらはどのカードローンを利用するにしても条件としては入っていないながらも気をつけておきたいポイントですね。
申し込みに必要なものは、サラ金などのカードローンと比較すると少し多いです。こちらは近畿ろうきんの場合ですが、申し込みに必要なものは他の地域でも大きく変わることはないかと思いますので、他の地域の方は参考にしていただけたらと思います。
基本は以上になります。持参するものは本人確認書類だけでOKですね。注意しなければいけないのは、運転免許証だけあればOKというわけではなく健康保険証も合わせて必要になる点です。運転免許証がない方はパスポートを取得しないといけません。
これにあわせて、一般勤労者の方はさらに以下の書類が必要になります。
国民健康保険証しかない場合は、ろうきん所定の書式による給与証明書を提出する必要があります。
少々めんどくさい部分はありますが、低金利で借りることが出来るならアリかな?といったところでしょうか。
申し込み方法は
で受け付けています。FAXはこちらも地域によっては受け付けていないところもあるかもしれません。インターネットまたは店頭では確実に受け付けていますので、利用できるならインターネットから申し込むのが一番簡単かと思います。
申し込みから審査結果が出るまでの流れは一般的なカードローンなどと変わりません。審査結果が出て可決したら、店頭あるいは郵送にて申込書類を提出し、ローンカードの到着を待てばOKです。
ろうきんはこういったマイプラン以外にも様々な商品があります。これもそれぞれの地域のろうきんによって少しずつ違ったり、用意している商品がある場合(ない場合)があります。
種類(名前) | 用途 |
---|---|
住宅ローン | 住宅の購入、建築など。フラット35対応もあり |
マイカーローン | 車の購入資金などに利用できる |
教育ローン | 学費や入学費などに |
福祉ローン | 入院・介護・自然災害からの復旧 |
NPOサポートローン | NPOの活動支援 |
多目的ローン | 冠婚葬祭など目的に合わせて |
このような基本的なローンから、その地域に特化したものもあります。例えば船舶の購入資金として使えるローンやがんの先進医療のために利用できるローンなどです。
この表には記載していませんが、借り換えローンもあります。他社ですでにお金を借りている場合、ぐっと金利を低く借り換えることが可能なので検討してみてもいいかもしれませんね。
全国のろうきんでは、「生活応援運動」のひとつとして働く人のための金融支援を行っています。具体的には以下の4つとなります。
簡単にですが、それぞれの制度も説明していきます。
教育訓練受講者支援資金融資制度とは、厚生労働省が実施している専門的かつ実践的な教育訓練に係る教育訓練支援給付金をサポートするための融資制度です。教育訓練支援給付金の支給決定を受けた方、教育訓練受講者支援資金融資要件確認書の交付を受けた方(有効なもの)が対象になっています。
勤労者生活支援特別融資制度は、離職や勤務先の事情で収入が減少している勤労者を対象とした、住宅ローンなどの見直しをしてくれる制度です。すでにろうきんでローンを利用している場合は返済額の減額や、返済期間の延長をしてくれます。
現在ろうきんでなにも利用していない方も、新たにろうきんでローンを借り換えれば返済額の減額や生活資金の融資をしてくれます。「住宅ローンの返済でかつかつで生活が苦しい」という方が利用する制度ですね。(もちろん住宅ローンだけに限りませんが)
求職者支援資金融資制度は、国の求職者支援制度による職業訓練受講給付金のみでは生活が苦しいという方が対象の支援策です。職業訓練受講給付金の支給決定を受けた方及び求職者支援資金融資要件確認書の交付を受けた方(有効なもの)が対象です。
高金利からの借り換えローンは、サラ金などの金利が高めのカードローンで借り過ぎてしまい返済が厳しいという方のための借り換えローンになります。約3社以内、原則150万円以下で延滞をしていない方が対象です。低金利のろうきんローンに借り換えることによって負担を少なくするものですね。
ここまでマイプランの紹介をしてきましたが、実際マイプランとサラ金などのカードローンではどちらがいいのでしょうか。その答えは、「自分がなにを求めているか」によって変わります。
マイプランがおすすめなのは以下のような方です。
所属組合の構成員であれば、非常に低金利でお金を借りることが出来ますのでオトクです。もちろん一般勤労者の方でも他のカードローンを比べればかなりの低金利で利用することが出来ます。ただ、審査が即日というわけではないので、急いでないけれど今後の安心のためにもとりあえずカードローンを利用したい!という方のほうがいいでしょう。
また、ろうきんのカードローンは総量規制対象外なので、総量規制に縛られたくない方にもおすすめです。
逆に、サラ金(消費者金融)や銀行のカードローンがおすすめな方は
といった方でしょう。こちらのカードローンは審査が早く即日融資が可能なので、すぐにお金が必要なときに便利です。また、書類も(一般勤労者の場合)提出する種類が多いので、用意するのに多少骨が折れる部分があります。スピーディーに利用したいのであれば、一般的なカードローンのほうがおすすめですね。
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